陳文平さんのメッセージ

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上海大学 教授、中国海外文物研究センター 副主任

桜満開の季節に、貴会が「中国略奪文化財返還を求める 4.22 大集会』を開催するお知らせを聞き、謹んで熱烈な祝賀の意を表させます。

今年3月20から21日の二日間、国際博物館協会(ICOM)と上海大学が共催した「博物館、脱植民地化、文化財返還:世界会話」会議が上海大学で開かれ、文化遺産への保護や利用及び文化財返還などをテーマに学術的な貢献を果たしました。

本会議では、略奪や密輸された文化財を原産国に返還することが時代的な傾向になっているとの見方が示されました。

中日両国は一衣帯水の隣邦として、かつて二千年余り友好往来の歴史を持っています。しかし、19世紀から20世紀中期までの間に、両国の間に大きく濁波が立ち、近代日本は侵略の道を歩んできました。

日本は侵略戦争を起こした上に、中国の文化財を大々的に略奪し、中国の文化遺産に大きな損失をもたらしました。そこで私たちは、日本政府や公や私の収蔵機関が不法に略奪した中国の文化財を返還する責任を持つと呼びかけしました。

中国には「一葦以航」との言葉があります。一葉の小舟でも出航せよ、という意味です。中国略奪文化財返還までの道には困難が満ちていますが、われわれ中国人は「中国文化財返還運動を進める会」と連携し、困難に立ち向かい、断固として前向きに出航していきます。  

最後に、大集会が円満で大成功することを心よりお祈り申し上げます。